証言記録

楢葉町での地域教育を目指して

会津美里町での学校再開

 避難先の会津美里町で2011年4月6日に入学式を行うことができました。震災前の予定通り学校が始まったのは、双葉郡の自治体で楢葉町だけだったのではないでしょうか。  

 しかし、それまでの準備は大変でした。ランドセルについては、インターネットで調べていたところ、震災を受けた方を対象に、全国から不要なランドセルを集め、修理したものを無償で提供してもらうことで対応出来ました。1・2年生は新品のものを、それより上の学年はリサイクル品を手配し、楢葉町の子ども全員分を確保することができ、とても助かりました。

いわき市の仮設校舎での教育の現状と課題

 2012年1月からはいわき明星大敷地内に完成した仮設校舎で小学校、中学校、こども園をスタートしました。震災前との大きな違いのひとつは給食です。楢葉町では、各学校で炊飯し、地元の食材を使った給食を提供していました。そうしたことが「ふるさと教育」につながっていたと思います。残念ながら、震災後はそれができていません。

 地域への愛着を育てる教育は地元でないとなかなか難しい。広野町で開校する中高一貫校の影響も予想されますが、楢葉町に戻れる環境作りに努めたいと思います。

インタビュー日 2014年7月 2日
インタビュー証言者 鈴木克典氏 (震災当時は楢葉町教育委員会総務課課長)
地域 楢葉町

詳細情報

対象時期 6か月以上
災害の種類 原発事故

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