証言記録

地域との二人三脚―くんちぇ広場―

ここに来れば誰かに会えるかな

 町と商工会から「高久第9・第10仮設住宅周辺に商店がなく、不便なためお店をやってもらえないか」という相談が来ました。「今ここでお店をやっても商売にならないのではないか」と思い、1度は断りましたが、再び話が来て楢葉町でも同業の鮮魚店を営んでいた三本木さんと2人で共同出店することにしました。

 開店当日は、楢葉町民を中心に約200人以上の人が並んでくれました。住環境を考えた時、仮設の狭い部屋だけにいては人と会う機会も少なく、ここなら気軽に歩いても来られる。開店当時は「ここに来れば誰かに会える」という、うれしい話をよく聞きました(吉田氏)。

今の自分ができることを

 オープンする時、「お客さんの期待を裏切ってはいけないな」という気持ちがとても大きかったですね。店は狭いけど、なるべく多くのお客さんの希望に応えようと品揃えし、もし足りない場合は、翌日に届けるという形をとっています。

 避難して来た時、本当にいろんな方々に助けてもらい「日本人というのは、いざと言う時にこんなに助けてくれるんだ」というのを骨身に感じました。自分にできる事は、「ここで商売をやっていくことなのだ」と思ってやっています。また、お世話になった方にも何かの時に「恩返ししたいな」ということを常々考えています(三本木氏)。

インタビュー日 2014年6月24日
インタビュー証言者 吉田晃氏 三本木充男氏 (くんちぇ広場経営)
地域 楢葉町

詳細情報

対象時期 6か月以上
災害の種類 原発事故

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