証言記録

「米作りも始まったよ」という発信ができればいいですね。

農業再開への活動

 最初は農地除染のオペレーターをやりました。荒れた農地の草を刈取り、ロータリーで耕すことで、いずれは農業を再開できるという実感に頭が切り替わっていきました。これをきっかけに、私が本格的に農業を再開したのは今から1年位前です。

 その後は、農地の維持管理作業を行っていて、農家の皆さんが楢葉町に戻り、いつでも農業を再開できる状態を保つため、復興組合を組織しそのメンバーで活動しています。楢葉町も再開に向けて動き始めており「米作りも始まったよ」という発信ができればいいですね。PRの意味も含めて「やってみるかな」という意思が芽生えました。

これからの農家について

 私がやるべきことは「スタートの形を作り、誰かに引き継ぐ」といった世代交代がスムーズに進むようなスタイルをつくることです。結局、誰かがやらないと楢葉町から農家がいなくなってしまうので。これができれば、楢葉町にも希望が見えると思います。このような状況の中、放射線量があっても米に吸わせない技術もあるし、販路もそんなに心配することはないんですよ。

 あとは後継者問題が心配ですね。都会等から農家をやりたいという人があれば、知識や経験が無くても指導は可能ですし、そういう人達が楢葉町に入って来てくれないと農業がしぼんでいってしまいますからね。

インタビュー日 2014年7月15日
インタビュー証言者 佐藤憲之氏 (株式会社がんたら)
地域 楢葉町

詳細情報

対象時期 6か月以上
災害の種類 原発事故

関連する証言記録

タイトル インタビュー日 地域 対象時期
こども園を帰町した交流拠点にし 2014年7月 9日 "楢葉町" 6か月以上
楢葉町社会福祉協議会の再開後の 2014年6月25日 "楢葉町" 6か月以上
[顔を合わせ、とにかく仲良しに 2014年7月 1日 "楢葉町" 6か月以上
避難先の方との交流は俺の最重要 2014年7月 2日 "楢葉町" 6か月以上
「米作りも始まったよ」という発 2014年7月15日 "楢葉町" 6か月以上

関連する震災写真