証言記録

パトロールで抑止力が出て、沈静化されていけば目的が達成されると思います

特別パトロール隊への参加

 私が特別パトロール隊に加入したのは2011年の10月末のことです。きっかけとしては、役場のほうから「お願いできませんか?」という話があり、参加することになりました。

 結成当初の仕事の内容は、町内を警戒のために巡回することと、1日2回行う放射線量の測定でした。警戒区域解除後に隊員は37人になり、現在は5班体制となっています。本当は1班あたり8人が理想です。軽自動車1台に2人が乗り込み町内を警戒活動するので、4台の車をフルに動かすには8人以上が必要だからです。特別パトロールを行うことで抑止力が出て、沈静化されていけば目的が達成されると思います。

特別パトロール隊での苦労

 パトロールで苦慮していることは、帰町に向けて準備する町民の人数が多くなると、不審者との区別がつきづらいことです。町内には町民や原発の作業員だけがいるわけではありません。近隣の自治体住民の方も一時帰宅のために利用するため、日中は人の出入りが多くなっています。

 活動そのものの課題は、慢性的に人手が足りないことです。人数が足りないと、パトロールをする車の台数が減ってしまいますので、1台あたりの範囲が広がってしまいます。

 きちんと全域をパトロールをし、誰もが安心できる環境を確保することがパトロール隊の仕事だと思っています。

インタビュー日 2014年7月 8日
インタビュー証言者 塩井淑樹氏 (楢葉町特別パトロール隊)
地域 楢葉町

詳細情報

対象時期 6か月以上
災害の種類 原発事故

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