突然、11日の地震の後にいわきにいる孫から「おばあちゃん、大変なことなんだよ。すぐ避難して!」と電話がかかってきてね。それで、「何で?」と言ったら、「東電が大変だよ!」って、こう言うわけ。テレビでも原発事故のことは放送していたんでしょうけども、そんなのは耳に入ってなかったから、その時は知りませんでした。
じゃあ、とにかく逃げるだけ逃げようというわけで、お父さんと犬と孫と嫁と車二台でいわきの孫のところに避難したの。それでもその時はすぐに帰れると思ったのよ、状況が全くわかんないから。だから全く着の身着のままで逃げたの。
それで、お父さんはいわきの孫のところに行って、私はいわきの妹のうちで世話になってね。でも2回目の爆発が起こったときに、やっぱりいわきも大変だから、もしかしたらここからみんなも避難する可能性もなきにしもあらずだと思って、ひたちなかの妹のところに避難できるか私が電話をかけたの。そうしたら、犬とお父さん連れてうちにおいでって言ってくれてね。
そうして、行けるか行けないかわかんないけども、とにかく行くだけ行ってみようと、犬連れて、お父さんを後ろに乗せて、「大丈夫、大丈夫」って言いながら、10年以上も高速道路を運転をしなかった私が、無我夢中で高速道路をひたちなかまで走っていったの。もう本当に夢中になってた。無事ひたちなかに到着した時には、よく来たねって妹に言われてね。きっと誰かが運転してくるんだと思ったんでしょう。だけど、私が頑張った。ちょうどその時は年齢が80歳だったらからね。それで、それからずっとしばらくひたちなかで世話になりました。
インタビュー日 | 2012年11月 1日 |
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インタビュー証言者 | N・W(女性) |
地域 | 楢葉町 |
対象時期 | 震災当日 |
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災害の種類 | 原発事故 |
タイトル | インタビュー日 | 地域 | 対象時期 |
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愛犬とお父さんと一緒に | 2012年11月 1日 | "楢葉町" | 震災当日 |
孫から突然の電話「東電が大変だ… | 2012年11月 1日 | "楢葉町" | 震災当日 |