私たちが最初に想定していた支援対象者というのは、いわき市民の津波被災者。全体の一部でした。しかし、原発事故の関係で他町村からいわき市に来ておられる方たちに対しての支援というのは誰がするんだろうと考えたときに、避難元の町ができる状況じゃない。それから、こちらいわき市としてもサポートできる状態じゃない。民間でやっぱり動かなければならないだろうということで、自分たちなりに避難者向け仮設住宅に対しての支援なども始めました。
あとは、いわき市民の中から「避難してこられた方たちのせいで...」というような、交通渋滞などのトラブルの話を耳にすることが多くなりました。このまま放っておいて溝が埋まらない状態でいるのは問題だろう、できるだけ民間サイドでできるような交流の促進も支援として必要になってくるだろうというのは割と早い段階で思いました。いわき市民を対象にして、県営の雇用促進住宅に入っている人たちに対する支援をいろいろ行っていたけれども、それと平行するように他町村からの避難者の仮設住宅に対してもいろんな形で入っていきました。そういう中で目にした、支援から漏れてしまう人たちの存在がすごく気になって、2011年9月くらいから誰でも寄れる、誰でも集えるという場をつくる必要性を感じ、準備を始め、11月に地域のショッピングモール、タウンモールリスポの中に交流サロンを開設しました。